アフィリエイトの所得税に関するメモ

サラリーマンなのか専業主婦なのかによっても違ってきますが、ある程度のアフィリエイト収入があると所得税と住民税がかかってきます。

ただ、日本は超累進課税となっているため、高額な所得でない場合は大した金額ではないです。年間数十万円程度の場合はかかってもせいぜい5%とか、住民税入れても15%ぐらいの税率ですので、きちんと確定申告をされることをおすすめします。

■実際に収める税金はどのくらい?

例えば、年間100万円のアフィリエイト報酬を得ていた場合、そのまま税率5%の5万円を収めるというわけではありません。基本的に、サーバー代とかドメイン代など、報酬を得るためにかかった費用というのは差し引いてから計算することができます。5%の税率というのは、報酬額から必要経費を差し引いた利益の部分に税率をかけることになるわけです。

利益=アフィリエイト報酬額-費用(必要経費)

ですので、年間100万円の報酬を得るために、ドメインやサーバー代など10万円の費用がかかっていたとしたら、所得の90万円の部分に税金がかかります。さらに、支払った年金や保険料なども控除されますので、課税対象となる金額はさらに小さくなります。

加えて、どの納税者にも無条件で差し引くことができる「基礎控除」が38万円程度ありますから、課税対象の所得はさらにもっと低くなります。

課税所得=アフィリエイト報酬額-費用(必要経費)-各種の控除額-基礎控除(38万円)

この無条件で所得から差し引く基礎控除の38万円の部分があるため、例えば、年間30万円程度のアフィリエイト報酬の場合、30万円-38万円=-8万円が課税対象の所得となり、課税対象の所得がなくなるので、払わなくてもいいという計算になるわけです。

ですので、この基礎控除の分を超えてアフィリエイト報酬が発生した場合には、確定申告をするようにするとよいでしょう。

ただ、サラリーマンの場合は給与所得でこの基礎控除の部分は超えますので、副収入については20万円以上の報酬が発生していれば、申告する必要があると考えておけばよいでしょう。

アフィリエイト報酬が年間100万ぐらいの場合、かけた費用や控除額によっても違いますが、たぶん50万円ぐらいが課税対象の所得となり、2~3万円の所得税といった感じではないでしょうか。ただ、これに加えて、住民税(一律10%)などは別途かかりますので、10万円ぐらいは用意しておきたいところです。

所得税=課税所得×税率(5%~40%)-税額控除

住民税=課税所得×税率(一律10%)

■いわゆるスーパーアフィリエイターの場合

年ではなく、月100万円稼いでいるアフィリエイターの場合、単純に考えますと、年間1200万円の所得ということになり、累進課税の日本では収める税金の額も大きくなってきます。

現在の所得税率は、900万~1800万円までは33%、1800万円以上は40%の税金がかかるため、単純に考えると月100万円(年間1200万円、33%)で396万円、月200万円(年間2400万円、40%)で960万円の税金がかかってしまうわけです。

所得税の税率はこちら

ただ、低い所得の部分は低い税率で済みますし、さまざまな控除額があるので、実際には月100万円の場合でも240万円程度の所得税といった感じかと思いますが、住民税や保険料なども高額になりますので、けっこうな額の税金がかかってしまいます。

この場合、必要経費の部分をきちんと申告することにより、課税対象となる所得金額が減少してきますので、個人事業として開業して運営されている方もいらっしゃるようです。例えば、パソコン購入とか電気代、ドメイン、サーバー代などの経費を計算すると課税対象となる金額を圧縮することができますので、その分、税金を節約するメリットがあります。

ただ、この必要経費を詳細に計上するには、青色確定申告などのきちんとした申告方法をとる必要があり、事業としての届け出しないといけません。青色確定申告だからといって税率が低くなるということはありませんが、必要経費を計上しやすくなりますし、別途で65万円分の特別控除される金額などもあり、メリットが多いのです。

1200万円の所得をそのまま申告すれば、所得税+住民税で350万円ぐらい、健康保険なども入れると400万円程度の税金がかかりますが、300万円分ぐらいを必要経費に計上することで、900万円の所得で申告すれば、支払う税金を100万円程度は節約することができるわけです。

もちろん、費用がかかったという証拠の領収書などをきちんと管理しておく必要がありますが、報酬額が大きくなってきた際には、必要経費の管理をきちんとするようにしましょう。

■無申告で済ませている場合

お小遣い稼ぎ程度の金額では、税務署の職員さんの人件費を考えるとやってこないとは思いますが、のちのち、何らかのお尋ねがあるかもしれません。年間数十万程度の場合、延滞金などがついてもたいした金額ではないはずですので、修正申告するなりしてきちんと納税しておくとよいでしょう。

※注意・・・このページの内容は非常に大まかなになりますので、正確な情報につきましては、税務署にお問い合わせください。