アフィリエイトサイトでのSSL導入は時期尚早だ

当サイトにSSLを導入してみたのですが、アフィリエイトASP側がhttpsに対応していないケースが多いようです。

ASP側がSSL非対応で何が問題なのかというと、ブラウザ上で安全ではないと警告が出てしまうことです。ひとつのページを表示するためには、CSSファイルを読み込んだり、アクセス解析のタグを読み込んだり、あるいは違うページから画像を読み込んだりして、さまざなな要素が集まってはじめてブラウザ上で表示されます。

それらひとつひとつの要素すべてがSSLに対応していないと、安全ではないと警告が表示されてしまうのです。なので、SSLを導入したページで読み込まれる画像などのリソースもhttpsに対応する必要があります。

この点、アフィリエイトのタグにはアクセス数を計測するための1px程度の小さな画像が組み込まれており、この画像の表示回数でアクセス回数を計測しているわけですが、この画像がhttpsに対応していないとブラウザ上で警告が出てしまうのです。あるいは、テキストリンクではなく、バナー画像を使用している場合も同様のエラーが表示されてしまいます。

具体的には、通常はhttpsに対応しているページは緑の鍵マークになっていますが、上記のような理由でエラーが生じているページについてはこのような黄色い警告が出てしまいます。

SSL ブラウザ警告

これを回避するためには、ASP側で画像をhttpsに対応してもらうか、あるいは画像の読み込みをしなければよいのですが、ASP側ではhttpsに未対応のケースが多く、また画像を勝手に削除してしまうと規約違反になる可能性があります。

アクセストレードでは一応は対応されているようなのですが、エーハチやバリューコマースなどでは今のところは未対応となっていました。対応済みのアクセストレードでも、このような形で対応か非対応かを選択できるようですが、この場合でもサイト単位ではなく、アカウント単位になるようです。

アクセストレードのSSL対応

また、一般的に検索エンジン対策などでは「http」と「https」のサイトは同じURLと認識されますが、万一、ASP側でそれぞれが別サイトと見なされた場合、登録していないサイトからの成果となってしまうかもしれませんので、このあたりも確認が必要かと思います。(※確認してみたところ、大手は大丈夫のようでした。)

まぎらわしい点としては、外部リンクタグはhttpsに対応していなくても警告は出ないということがあります。「a href」のリンクタグは画像を読み込んでくるわけではありませんので、SSL非対応へのリンクでも警告はでません。なので、テキストのアフィリンクの場合はセーフかもしれませんし、アウトかもしれません。

強引にアクセス計測のための小さな画像タグを削除し、バナーではなく、テキストリンクのみで掲載すれば、おそらくはブラウザの警告も消えるかとは思いますが、規約上、NGになるリスクがありますし、ASPによっては正常に計測されない可能性もありますので、必ず、ASP側に確認してから掲載する必要があると思います。

SSL対応時に注意したい点

  • 「http」と「https」のバージョンはそれぞれ別にサイト登録が必要か?
  • 小さな画像のタグを削除しても、規約上、問題はないか?
  • httpsページからの成果も正常に計測されるか?
  • 途中でSSLに対応した場合、それまでのhttpでの成果は無効にならないか?

アフィリエイトASPごとに、これらすべてを確認するのはちょっと面倒かなと思います。

ちなみに、アフィリエイトの外部リンクはhttpsに非対応でも警告はでませんが、自サイトの内部リンクについては、たとえブラウザで警告が出なくてもSEO対策上の理由で修正することをおすすめします。

例えば、httpsのページにhttpの内部リンクを掲載していても警告は出ませんが、内部リンクからhttpページに遷移した場合に警告が出てしまいます。サイト内でhttpのページがあると、SSLに対応してもSEO効果が減少してしまいますので、この点はすべて修正しておくとよいでしょう。

結論でいえば、アフィリエイトサイトでSSLに対応するのはまだ時期尚早といえそうです。

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